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代表橋本光よりヨーガ便り【12月号】

2023-12-13 11:21:14
 ヨーガ便り読者の皆様へ

今年も残すところ後、後わずかとなりました。

まさに光陰矢の如しと時の流れの速さにただただ驚くばかりです。

今年は地球規模で、また世界規模で本当に異例づくめの1年であったと思います。

地球に意識を向けますと地球全体での長期にわたる夏の酷暑をはじめとする気候変動が真っ先きに思い出されます。

次に世界に目を向けますとロシアウクライナ戦争に続き、イスラエルパレスチナでの紛争が今なお続いています。

世界の動向、地球の災害を見るたびに現代の人類のあり方、文明のあり方の何処かがおかしい、間違っていると思わずにはおれません。

ということで後半も前半に続いてヨーガの視点から世界に目を向けて乱気流に突入した人類文明の間違いの原因について探ってみたいと思っておりましたがあまりに動向が複雑で書いては書き直しの連続でまだまとめるに後1、2ヶ月はかかりそうです。

申し訳ありませんが10月11月合併号後半は年明け1月か2月までお待ちいただきたくお願い申し上げます。

その合併号後半に代わり下記の通り別に12月号をお送りいたします。

これから連載予定の新企画(ヨーガ名著、名文解説講座)の第1回目をお送りします。

最後になりますがロシアウクライナ戦争やイスラエルパレスチナ紛争で亡くなった多くの罪なき人人の御霊が救われ、現在、戦禍の中で生死に直面している人々の大難が少しでも小難に向かうように祈りたいと思います。

またガザでの人道的危機は即座に回避されなければならず、年明けのヨーガ便りが皆さんのお手元に届く頃、相互の人質の解放がさらに進み和平停戦に向かうなど状況が好転することを祈ってやみません。


それでは日毎寒くなって来ていますが体調管理に気を付けて慌ただしい年末をつつがなく健やかにお過ごしくださいませ。

そして新たな輝く新年をお迎えください。

橋本光




******ヨーガ名著、名文解説講座 ******

このシリーズではヨーガに関します私が出会った古今東西の名著名文の中から魂に響くところを取り上げて解説連載して行こうと思っています。

第1回目は初めてヨガのなんたるかをお教え下さった沖ヨガ創始者、沖正弘先生にご登壇頂きます。

第1回目****ヨガ叢書第5巻 ヨガと健康(霞が関書房)******沖正弘著

****P3.   生きる力と生かす力をどう協力させるかということを学ぶのがヨガであります。

生きるということほど大切なことはありません。

それでありますから、ヨガは一番大切なことを教えるものであります。

生きることが目的であり、価値であり、使命であります。

生きる為にすべてのものは

あると言えるのです。

宗教も科学も哲学も政治も文学も*******

自分の中の生きる力を内なる神性といい、自分の外の生かす力を外なる神性といいます。

この2つの神性を協力一致させるにはどうしたらよいのかを学ぶのが宗教であります。

自分の中にも神性があります。

この自他の中の神性を自覚する能力を仏性といいます。

即ち皆有難いものだ、尊いものだ、価値あるものだと、感じ取る能力が仏性であります。

万象万物すべてのものに神性がありますが、仏性は人間にだけあるものであります。*********

(解説)

私の知る沖正弘先生の教えの真髄は(生命即神)という句にあると思います。

風邪が治るのも、ガンが治るのも、自然治癒力、免疫力のなせるわざと言うことは多くの人が知っていることと思います。

ただ沖先生はそこを1歩も2歩も深めてその自然治癒力、免疫力を神の働きと言うのだと看破されています。

さらにその考えは広がり、生かすのも神業、失くすのも神業とすべて万象万物、神の現れ、そして消滅を゙神の働きと説いておられます。

つまり生かしたり失くしたり、殺したりの働きは私達の内外、周り全てに浸透して全てはその働きの中にいるのですが私達は中々気づきません。

私達は神の働きの中にどっぷり浸かって今を生きているにも関わらずです。

インドのベーダンタ哲学ではこの外の神性をブラーフマン、内の神性をアートマン、あるいはサンキャ哲学ではブルシャといいます。

そしてこの外の神性と内なる神性をつなぐためにヨーガではプラナヤーマと瞑想を行います。

その他にも様々な方法が有りますが例えば*****

クンダリニーヨガでは外なる神性の働きであるプラーナと内なる神性の働きであるクンダリニーシャクティをブラナヤーマと瞑想により合一して自我の殻を破り霊的成長を目指して行くという修行法があります。

このように外の神性と内の神性をひとつに統合することこそヨーガの究極のゴールであるのです。

そしてヨーガと全く関係なく生きている方もヨーガを実践している方も関係なく生きている限りは、1日も休むコト無く生きていくために受けている働きが外からの神性の働きであり、一方、病気になって熱を出したり、あるいは元気に体を動かしている姿が内なる神性が外なる神性の働きに応えている姿といえましょう。

ヨーガとは本来のいのちの働きが最高に発揮できるように

外の神性と内なる神性を繫ぐことであるとの沖先生のお言葉はまずヨーガを志す上で、最初に理解すべきテーマであると言えるのです。

そして生命が存在する力を生命存在力、すなわち生存力。そして生命を活用する力を生命活用力、すなわち生活力と言われるゆえんです。

生存力を強め、生活力を高めていく力はまさに外からの神性と内からの神性を合一する方向において最高最大に発揮されると言えましょう。


橋本光


 

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